ご挨拶
開催のご挨拶 / 「2009 東美アートフェア® 秋」
東京美術商協同組合
理事長 下條 啓一
1999年に始まりました東美アートフェアは11年目の秋を迎えることになりました。
その間いろいろな改革を行い、常に美術愛好家の皆様への期待に応えるべく研鑽を重ねて参りました。
世界に目を転じますと、グローバリズムの時代にあって ここ数年の日本をはじめアジアに於けるアートフェアの広がりは目覚ましいものがあります。
一方、経済においてのグローバリズムはアメリカで端を発した経済危機が世界に波及し、今なお混迷から抜け出せない状況にあります。
その中、今春 東京国立博物館で開催された興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」では61日間で約95万人の入場者が記録されました。東京国立博物館に於ける日本美術の展覧会での史上最多を記録するものだそうです。これは多くの人が虚無感にも似た不安を抱く現代に、普遍的で時間を超越した真の「美」を求め、共鳴したことに他ならないのではないでしょうか。 目の前の作品は勿論のこと、それがまとう静謐で深遠な空気、文化の中に溶け込んだ息づかいに訪れた人は魅了されたに違いありません。真の美とは視覚以外の感覚にも訴えるものであり、美術が社会と有用な関係を持ち得ることの証明にもなったことでしょう。
私ども美術商は一人でも多くの人に芸術作品を鑑賞し、触れて頂くことの喜びを、また作品を含む空間が個々の深層にインスピレーションを与える感激を伝えたいと常に願い美術に接しております。
そして今回の「2009東美アートフェア秋」では、何よりアートを鑑賞する楽しみに目覚めていただける場であることがアートフェアの意義と捉え94の美術商がそれぞれのテーマをもって臨んでおります。伝統を踏まえた気品と風格、また新しくオリジナリティのある意匠と、決して一過性ではない美術の魅力をご堪能頂きたいと思っております。
また、多くの方に足を運んで頂けるよう会期中 根津美術館より西田宏子副館長を、五島美術館より名児耶明学芸部長をお招きし、ギャラリーツアーや講演会の企画もしております。
皆様におかれましては「2009東美アートフェア秋」に是非ご来場頂き、良質のコレクションが生む独特の世界を感じて頂ければ幸いです。
2009年8月





